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規制 · 2026-10-12

SECの暗号資産保管ルール案、対象と「提案段階」を読み分ける

米SECが10月1日に示したのは、投資助言業者とファンドのための保管ルール案です。対象機関、自己保管の条件、12月7日の意見募集締切を、公式資料から整理します。

透明なガラスケースの中に置かれたグリーンのブロックを写した編集用の写真
写真:AI生成の編集用イメージ。実際の施設や出来事を撮影したものではありません。

まず「誰の保管」を扱う提案なのか

暗号資産の保管ルールが変わるというニュースを読むとき、最初に確認したいのは対象です。米証券取引委員会(SEC)が2026年10月1日に公表した案は、登録投資助言業者と規制対象のファンドによる暗号資産の保管を扱っています。ファンドの対象には登録投資会社と事業開発会社が含まれます。見出しにある「暗号資産」だけを見て、すべての利用者に共通する新しい保管方法だと受け取らないことが、資料を読み解く出発点になります。

公式の規則ページは、この案件をS7-2026-35という番号で掲載し、種類をProposedと表示しています。これは検討中の提案を示す区分です。投資助言業者が顧客の資産を扱う場面と、ファンドが資産を保有する場面では、確認する対象が異なります。自分が知りたいのは個人のウォレット運用なのか、助言業者やファンドの保管体制なのかを分けて読むと、発表の射程がつかみやすくなります。本稿は2026年10月12日時点の公式掲載内容をもとに、この対象と手続きの段階を整理しています。

自己保管と州の信託会社は「条件」を含めて読む

SECの発表では、一定の状況で暗号資産の自己保管を認める案と、州の信託会社を顧客や規制対象ファンドの暗号資産の保管先として利用できるようにする案が示されています。ここで読み落としたくないのは、自己保管に条件が付いている点です。発表は、どの状況でも自由に自己保管できると説明しているわけではありません。対象機関と適用条件を一緒に確認する必要があります。

保管先の名称だけを比べるより、「誰の資産を、どの条件で預かる案か」という問いで読み進める方が、この発表の内容を整理できます。自己保管という選択肢と、州の信託会社を使う選択肢も、発表に並んでいるだけで同じ運用を意味するわけではありません。また、特定の会社がこの案の条件を満たすかどうかは、このプレスリリースだけでは判断できません。読者が保管サービスを比較する際にも、提案の概要と各社の実際の体制を混同しないことが大切です。新たな選択肢として何が検討されているかを知る資料として読み、利用できることが決まったと解釈しないようにしましょう。

発表日と意見募集締切を別々に確認する

手続きの日付にも二つの見方があります。10月1日のプレスリリースは、意見募集を提案文の連邦官報掲載後60日間と説明しています。一方、SECの規則ページには、具体的な提出期限として2026年12月7日が表示されています。したがって「10月1日から60日後」を手元で計算して締切にするのではなく、案件番号S7-2026-35のページで掲載期限を確認する方が適切です。発表日と募集期間の起点は同じとは限りません。

2026年10月12日時点では、対象と条件について意見を受け付けている提案です。意見募集の締切が分かっても、その日が新ルールの施行日になるとは読めません。ニュースを継続して追うなら、同じ案件番号の公式ページを起点に、提案の区分や更新日、期限の表示を確認すると、別の発表と取り違えにくくなります。今回の発表を読む要点は、対象を登録投資助言業者と規制対象ファンドに絞り、自己保管には条件があると理解し、意見募集の予定を採択・施行と区別することです。米国のこの提案だけから、日本での保管ルールが変わったと結論付けることもできません。

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